バトル×2 


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ネタバレ名簿

特別選手
・強制士官制度による軍役。
・首輪に内蔵されたビデオカメラによるプログラムの記録が主な任務。積極的な戦闘参加は推奨されていないが禁止されてもいない。
・特別選手であることは一般生徒には知らされておらず、それぞれ数ヶ月前から「転入生」として潜入していた。
・優勝報酬は、軍役免除か二階級特進。
 

男子09 滝口朔 たきぐち・さく (主人公) ■死亡
■特徴
京都府洛南孤児院の出。格闘に優れる。プログラム報酬の生涯保障と軍役免除が望み。人との関わりを避けてき、テレビや雑誌の類にも触れてこなかったため世間知に弱く、時折ずれた言動をしてしまう。
制服、マウンテンジャケット。がっしりとした長身。艶のある黒髪をわけ、額を出している。黒目の少ない三白眼に、真一文字に結ばれた薄い唇。
■世間的な設定
三年次より転入。兄(大神監視官)との二人暮らしということになっているが、大神教官との血のつながりはない。
■交友関係
中村大河とは親しいが、基本的に人付き合いが苦手。またその強面から、気の弱いクラスメイトからは避けられていた。西塔紅実とは図書館でよく遭遇していた。
■加害
間刈晃次(殺害)
碓氷ヒロ・名河内十太(威嚇)
名河内十太(殺害)
■被害
中村大河(打撲)
桐神蓮子(傷害)
名河内十太(死亡)
■主な経過・後書き
開始当初は理性的・合理的な判断を優先する傾向が目立っていたが、プログラムを経て少しずつ変化した。途中兵士であることが大河にばれ、別離する。名河内十太との戦闘で致命傷を負うが、大河に謝罪するために彼を追い、死亡。

兵士が主人公。1の一也は七原を意識してた部分もあって書きにくかったんですが、2−4の主人公は書きやすかったですね。朔も書きやすかったです。
実は元々は違う生徒を主人公にして話を作ってたんですが、兵士を参加させることにし、そのパターンを考えていくうちに、そのうちの一人が主人公になりました。また、それぞれの思いや変化を描きたかったので、事前に有明中学校に潜入させ、一般生徒との人間関係を作りました。朔はとくに有明中学校までの人生が寂しい感じなので、大河たちと出会えてよかったんじゃないですかね。
どのオリバトも、「プログラムによって奪われた学園生活への憧憬」を入れるようにしているんですが、朔もその大切さを徐々に噛みしめていきました。
  
男子06 鈴木弦 すずき・げん ■死亡
■特徴
奔放な性格で、士官学校では問題児。オールマイティに優秀。父親が水嶋望の父親の部下だったが、望の父親の失脚の側杖を食い、軍部を追われている。指令を利用し、普通の生活を楽しもうとしていた。
制服。目鼻、口。顔の作り全てが大振りな、派手な容貌。
■世間的な設定
二年次より転入。瀬戸晦と同じ養親(監視官)元での共同生活。
■交友関係
誰とでも親しい。凪下南美とは一時期付き合っていた。父親の関係も有り、水島望とは士官学校前から親しかった。社交的で校外にも多くの友人を作っている。バスケットボール部に所属。同じバスケットボール部の佐藤慶介、山本友哉とも親しくしていた。一時期、友哉を通して三上真太郎らと夜遊びにふけっていたときもあったが、最近は距離を置いていた。
■加害
■被害
投身自殺
■主な経過・後書き
プログラム開始からしばらくして、崖から投身自殺。兵士としては最初の死亡者になります。実はプログラム前に自殺する予定でした。初期のプロットでは、プロローグとしてプログラム前の生活を描いてから開始する予定でしたが、テンポの問題から構成を大幅変更。弦の自殺のタイミングも大きく変わりました。
普通の生活がいかに大切か。大切だったか。一度失ったからこそ、もともと持っていたからこそ、普通の生活に強く憧れ、固執した弦の気持ちや、そのために軍を利用した強かさを提示できていれば幸いです。

「俺たちは試されている」も彼から登場。毎オリバト、テーマ?となる台詞を用意しているんですが、今回はこれになります。大きなことを言えば、生きるって試されることの連続ですね。学生として社会人として、誰かの友人として恋人として、親として子として、当たり前の一人の人間として、誰かに何かに試され、生かされている。
 
男子07 瀬戸晦 せと・みそか ■死亡
■特徴
階級は朔らより一階級下。物静か。地質学、気象学なども踏まえた戦場戦況分析能力に優れる
制服、フリースパーカー、マウンテンジャケット。中背。華奢な体躯だが、ふっくらとした丸顔のせいか痩せては見えない。黒ふちめがね。
■世間的な設定
二年次より転入。鈴木弦と同じ養親(監視官)元での共同生活。
■交友関係
碓氷ヒロ 崎本透留 馬場賢斗
■加害
名河内十太(傷害)
徳山愛梨(殺害)
■被害
名河内十太(死亡)
■主な経過・後書き
戦況分析官にあこがれ、Bスポットの企画を出した。そのため、兵士四人の中で唯一、プログラム前よりその詳細を知っていた。プログラム終盤、名河内十太に急にプログラムに乗られ、応戦しようとしたが、徳山愛梨に邪魔され、そのすきに殺された。
企みの人でした。地味にいろいろ伏線はってますので、そのへんに注目しながら読み返してみても面白いかもしれません。
  
女子11 水嶋望 みずしま・のぞみ ■死亡
■特徴
父親が元軍部高官。権力争いに破れ、政治犯の汚名を着せられ失脚。それにより望は強制士官されている。任務成功による特進が望み。危険任務成功を足がかりに水島家を復興させたかった。数年前まで一般校に通う普通の学生だったため、世間的なズレはほとんどなく、クラスにも自然に溶け込んでいる。凪下南美ほどではないが、クラス女子の中心にもなっていた。射撃に優れる。
迷彩柄の戦闘服。半長のコンバットブーツ。ショートカットの黒髪を迷彩柄のキャップにまとめ入れ、形のよい額を出している。きりりとあがった太い眉。
■世間的な設定
一般家庭。
■交友関係
柳早弥 桐神蓮子 他多数
父親の関係も有り、鈴木弦とは士官学校前から親しかった。
■加害
碓氷ヒロ(傷害)
高橋由眞(殺害)
■被害
名河内十太(殺害)
■主な経過・後書き
兵士の紅一点でした。僕の生徒作成は、ワンシーンがまず頭に浮かび、そこからキャラクターや設定を膨らませることが多いんですが、望は『所属グループを守るために、裏切り者を殺す女の子のシーン』が元になってます。このシーンと兵士設定を絡めた結果、彼女のキャラクター、設定となりました。
変化としては、「家の復興なんてどうでもいい」となるのが、より一般的人間的なのかもしれませんが、望に関しては軍属であることは全面否定させたくなかったので、向き合いは多少変わりつつも、この結末となりました。
朔の変化を語る役回りでもあったので、朔との関わりを作りました。鈴木弦とも接点があり、それぞれの橋渡し的な役回りでもありましたね。
 

 







 


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